7月17日〜18日、ミュートの秘伝合宿に参加した。
わたしが今回担当したのは、野中操法講座と秘伝対談、滝行法の研修と実際の修行である。
河野智聖先生とのご縁により、今回の秘伝合宿の運びとなった。
今年の1月〜6月の野中操法講座の本当の意味での、総決算と言ってよい。腹をつくることを実現する野中操法と、滝行気合の法を具現する、このことはわたしにとって一つの目標であり、活動の証しでもある。
今回の合宿の催行は、『念ずれば必ず現ず』ということを自分なりに実現したといってよい。そのように考えている。自然発生的にミュート秘伝合宿が実現したのである。
【7月17日(土)】
河野先生のご自宅から車で洒水の滝へ向かう。車中、河野先生とHさんわたしの3人で鼎談となる。ここでの話は実に示唆に富んだものであり、まちがいなく時代の方向性を明らかにしたものだった。
夜の対談(鼎談)は、これをテーマにお話をした。
「アクエリアスの時代」という言葉をご存知か。
宝瓶宮(みずがめ座)のことである。占星術のほうでは、今の時代はピッセスの時代なんだそうである。双魚宮(魚座)のことである。過去2000年がピッセス時代であり、これからアクエリアスが開始されるというのだ。天文学的には、2016年からだという。
アクエリアスは、非常に霊的・叡知的な時代になる。仏教の悟り、慈愛、神道の神人共食などの境地が地球的規模で実現されてゆく。そのような時代である。
密教のほうでは、五大を説く。地・水・火・風・空だ。
狩猟、農業、工業、情報、が地水火風に配当される。現在の時代は、風であり、それは情報通信の異常なまでの進歩だ。平成7年の阪神淡路大震災の時には、携帯電話がこんなに広まっていなかった。あれから15年でこれだけ広まり進化した。いまやipadなるものまで出てきた。
わたしは、風の時代が、極限まで発展進化してきたと考えている。これは、もはや後退することはない。同時に、空の時代の到来を予感するのだ。空とは、色で言えば「青」であり、空間であり、それは『般若』だ。
般若とは、空であり、智恵である。仏の二徳には、智恵と慈悲があるのだ。
智恵とはなにか、般若=空とはなにか、というと、それは主体と客体の総合ということだ。自分の心のエネルギーの顕現が、外界なのだということだ。だから、自分も外界もないのである。
だから、そのような認識の上に立つ時代だということである。
さらに言えば、智恵を得る時代なのである。
その智恵は、自分の内からくるものなのだが、同時に外からも来る。それこそが、帰神法なのである。昭和の修験と言われ、霊学の大家であった松本道別翁が残した『鎮魂帰神法』の方式こそ、神界の叡智を得る方法なのである。
野中操法講座。河野先生による腹部操法講座、気韻法、整体体操などを行った。とても有意義な講座であった。
深夜の親睦会では、霊的な法術の具体的な実例をお話しした。
【7月18日(日)】
早朝に勤行。延命十句観音経も読誦す。もう一度、滝行研修をする。朝食。
この日の滝行は、先に述べたような不二の境地になることを念頭に修行した。
腹の中にこそ、真の高天原があると。天照大神がおわす高天原は、人体においては高天腹なのである。木食上人の祠、文覚上人の不動明王を参拝して懇ろに勤行した。滝前では、柴燈護摩供を行い、満山護法善神をご供養した。
素晴らしい滝であった。魂振りの力がすごい。帰神状態になる。開く気合の鍛錬になる。心の本性=リクパ=天心がはっきりと顕れ、数日間消えることがない。後に特別な霊夢を見て、夢の中で修行が出来る。様々な効用があり、御岳山での修行とは、また一味違う妙味がある。
そのようなわけで、秘伝合宿は、まさしく本質的な部分の「秘」を得る合宿となった。
これもご縁。アクエリアスの時代に向けて、わたしは進んでゆくことにする。