スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- 2012.12.01 Saturday
- -
- -
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
昨日、空海展に行ったことは述べた。
午前中に東京国立博物館に行ったので、治療院への帰還は午後だった。仕事はそれから開始した訳である。
わたしが操法をしている方の中には定期的に施術している方もいる。ある種のリハビリを行なっている方もいる。その中にFさんがいる。この方の家族とはもう10年以上のお付き合いになる。先年100歳になるおばあちゃんが亡くなった。そのおばあちゃんが亡くなった直後にわたしは伺った。まるで眠っているようなお顔をしてことを昨日のように思い出す。
このFさんのお宅の往復はオートバイをつかう。その帰り道2件のお宅の前を通った。
空海展で仏像を見たということもあり、強烈に記憶が蘇った。
先ずはAさんのお宅の前を通り過ぎる。この方とは相当な年数、交渉がない。引退後に、趣味で仏像を作っておられた。素人にしては立派に作っておられた。
この方は、わたしに次のようなアドバイスをしてくれた。
『・・・やはりね、10年計画でいろいろやらなければいけない。お金を貯めるのも、仕事も、すべて10年計画じゃないとダメだ。わたしなどは、そのおかげで、こうして老後を見事に安心して暮らしている。ひとつ貴方もそうしなさい。・・・』
この時、部屋の横にあったAさん作の千手観音像を鮮明に憶えている。
次に、Tさんのお宅の前を通る。細い路地だ。しかし、いまはTさん一家は居ない。Tさん宅は小さなお宅であった。奥さんと子供の3人暮らし。奥さんはジョージ秋山氏の作品に出てくるような女性だ。体型や顔立ちが似ている。子供はビーバーみたいな感じの子。Tさんはマンガの「どろろん閻魔君」みたいな眉毛をしている。
わたしがゆくと「こんにちはー」と2回挨拶するものだから、「あんた中国人?」などと言った。おもしろいオヤジさんだった。
ある時Tさんは、次のようなことを言った。
『・・・あなたはいつか独立してゆくんだろうが、その時には、そうなるような必然性、状況になってゆくもんだ。必ずわかる。だからそうなったときが、独立する時だ。・・・』
わたしは治療院に帰還し、弘法大師のご真言を唱えて、三世十方の佛仙界の諸聖に祈りを捧げた。霊視の禅定に入る為である。こういう場合の、霊視の法は、主に佛仙の方法なのである。そこで霊視してみる。
Aさん。この方は10年計画にて成功したと言っておられたが、その後の10年では状況が大きく変化した。ご自身の病、奥さんの病、株運用や土地の問題で、仏像作成の趣味どころではなくなった。10年計画で最後まで安楽にゆくことはできなかった。・・・
Tさん。土地の売買の話あり。うまくのって言い値で売り、その後自分の郷里に帰り、河童似の細君、ビーバー似のご子息と共に安心の暮らしを送っている。・・・
わたしには、人生の師匠というお方は居ない。伝授の師、宗教上の師、治療法の師などは居ても、人生そのものを渡ってゆく法を教えてくださった師匠は居ない。周囲の方々のお言葉やあり方を、自分の心の顕われ、鏡として、教訓としてきた。そして「失敗の連続」を一番の師として生きてきた。
治療稼業をしていると、多くの人々と出会う。社会的な身分や職業・立場は様々だ。ほんとうによくこれだけの人々と出会えたものだと思う。治療というものをして、お付き合いしていると、年配年長の彼ら彼女らは、必ずキラリと光る言葉を吐く。その言葉の一つ一つが、わたしのなかで師として活きている。
運の良し悪し、盛運・衰運、様々である。我が身を修めようとする者、我が門に来たれ。人生のアドバイス、それを方法と共に教えようではないか。
この度、空海阿闍梨を本尊としたところの特殊な護摩法を授受することになった。
秋には大歓喜天法、愛染明王の大法を授受する予定になっている。
不思議なことに、この7月20日(水)から、東京国立博物館・平成館で「空海と密教美術展」が開催される。国宝・重要文化財が98.9%だというのだから今後同じ企画はできないと考えられる。
何かの機が動いているのだろうかと思ってしまう。
この展覧会は9月25日(日)が最終日だから、二度は行きたいものだ。
実は、わたしの知る密法に、「弘法大師直伝・病気加持法奥伝」というものがある。なぜか今年になりこの次第書を何度となく読み返していた。霊界では、御大師さん(空海阿闍梨)が動く機運なのであろうか。大震災という国難に際して、高位の神界・霊界からご指示が出ているのだろうか。わたしが「サニワ」によって得た感覚では、弘法大師は東北地方や関東を廻られているのだと思う。
先に述べた、愛染明王の大法は、弘法大師が最晩年になって直弟子に伝授したという法である。この法は般若理趣経に関係がある。密教の教主である金剛サッタの「ヤブユム(男尊女尊合体佛)」に関連しており、百字明という特殊な真言が唱えられる。
わたしは日本に於いて普及していない、このご真言(マントラ)を定着させたいと予てから考えていた。江戸期の古い愛染法の御次第を持っていて、百字明が奥の伝えとして記されている。それを見たときからの念願だ。
金剛サッタの真法を修行しないと、更に高度の密教修行には入ってゆけないのである。
いまの密教は大師信仰であるが、それはそれである種の力があるので良いのだが、密教修行の求道としては、まだまだ先があるのだと思う。わたしは金剛サッタの最高度の濯頂を、ラマ・ギェーパ・ドルジェ師から受けているので、はっきりと言うことができる。
詳しいことは「密教霊術講座(仮称)」に於いて教授する。この講座こそが門人育成の登竜門である。すなわちプロ講座ということだ。
護摩を焚いて飯が食える。その実現はわたしの悲願である。この講座は満を持して、来年から開始される。これもまた何かの機縁だろう。